【管理会計論】
直接原価計算と費目別計算について学びました。
・直接原価計算はCVP分析に有用な情報を提供する。直接原価計算をしていれば、既に必要な情報が揃った状態でCVP分析を行うことが可能。全部原価計算をしていると、CVPのために固定費変動費の分類などをしなければならず、手間がかかる。
・直接原価計算と全部原価計算の差異について簡単にまとめてみよう。
直接C/Aにおいて、直接材料費、直接労務費、製造間接費の変動費部分は、全部原価計算と同様、製品原価処理される。(仕掛品、製品、売上原価、損益の順に振り替えられていく。)
では、製造間接費の固定費部分はどうなるのか。製造間接費の固定費部分はそのまま損益勘定に直接振り替えられる。販売費及び一般管理費も表示方法こそ固定費変動費で分かれているが、そのまま損益勘定に振り替えられるという点では同様である。つまり、製造間接費の固定費部分と販管費は期間原価処理が行われているのである。
長々と話したが、結局は全部原価計算と直接原価計算の差異は製造間接費の固定費部分を製品原価処理するか(全部原価計算)、期間原価処理するか(直接原価計算)の違いということである。
前述のように計算構造が違うがゆえ、全部原価計算と直接原価計算の利益の額は異なっている。現行の制度において、公表用財務諸表に表示される利益は全部C/Aによって算出された利益のみ認められている。したがって、直接原価計算によって作成したF/Sは内部資料止まりである。
今度は、製造間接費を予定配賦している場合における全部C/Aと直接C/Aの差異について考えてみよう。
①まずは原価差異を全て売上原価に賦課する場合。売上原価に賦課するということは、全部C/Aと直接C/Aの営業利益の差異に及ぼす影響はない。
なぜだろうか。売上原価は当期に当然費用化する。したがって、予定配賦によって差異がでてきたところで、最終的に原価差異は売上原価に賦課される以上、売上原価の金額は実際配賦を行った場合における売上原価と全く同じである。よって、全部C/Aと直接C/Aにおける営業利益の差異は、予定配賦をしない場合(=実際配賦をした場合)と等しくなる。
②次に、原価差異を繰延処理する場合について考えてみよう。原価差異を繰延処理するということは、実際配賦の場合と比較して
不利差異の場合・・費用化される金額が減る
有利差異の場合・・費用化される金額が増える
ということである。
したがって、全部C/Aと直接C/Aの差異は、従来の計算式に不利差異(有利差異)を加算(減算)した額になる。
③最後に、原価差異を追加配賦する場合についても考えてみよう。ちなみに原価差異が正常かつ比較的多額の場合、原価差異を適切に追加する必要性が生じる。
今までの内容から、売上原価に配賦された部分は費用化されるので、期末棚卸資産に配賦された部分が営業利益に差異を生み出す要因となることがわかるはずだ。
・固定費調整
現行制度において、直接原価計算によって算定した利益を用いて公表用財務諸表を作成することは認められていない。そこで、直接C/Aによって算出された利益から全部C/Aによって算出される利益に修正すべく調整を加える必要性が生じる。これを固定費調整という。
固定費調整は①転がし計算法と②一括調整法の2つの手法が存在する。
まず転がし計算法について見ていこう。
転がし計算法は分かりやすい。
直接C/Aとはどんな計算だったか。直接C/Aは変動費のみ製品原価処理し、固定費は期間原価処理する。よって、当然固定費に関しては製品原価処理したデータは存在しない。そこで、転がし計算法は、固定費を製品原価処理したと考え、再度計算する方法である。解法は単純で、ボックス図を書いて工程別に計算していくだけである。
ただ実務の場合、これはとても手間がかかる。工程の数が増えたり仕損や減損が存在した場合のことを考えてみよう。面倒臭かったのは記憶に新しいはずだ。
そこで②の一括調整法が簡便法として登場してくる。一括調整法は、全部原価計算をやり直すような面倒なことをせずに、追加配賦率を求めて一括的に追加配賦する方法である。この場合、通常①とは数値は一致しない。(ちなみに出題率はかなり低いらしい。自分は先入先出法の場合のみ解きました。)
・全部C/Aが抱えているリスク
直接C/Aは期間原価処理が行われているので、生産量に関係なく固定費が一定額発生する。一方全部C/Aは製品原価処理されている。そのため、販売量に関係なく生産量の多寡によって一個当たりの製品原価の価格が変化してしまう。生産量を増やせば増やすほど一個当たりの製品原価は安くなるのである。
これはつまり、仮に販売量が一定であったとしても、生産量を増やすことで一個当たりの製品原価を安くさえして仕舞えば、見せかけの利益を増加させることが可能になるということを意味する。もちろんこれはあくまで数字上そうなるということであり、生産量を増やし販売量が一定ならその分在庫が増えるということだ。在庫が増えれば増えるほど倒産のリスクは高まっているのは言うまでもないだろう。
一方で直接C/Aは生産量に関わらず固定費は一定なので、そのようなリスクは排除できている。
・労務費
直接労務費【直接作業時間→加工時間、段取り時間】
加工時間・・直接製造する正味の作業時間(これは常識で考えればわかる)
段取り時間・・加工作業をするための準備時間
間接労務費【間接作業時間、手待時間】
間接作業時間・・製品生産に対する間接的な作業時間
手待時間・・工場側の都合による待ち時間
ちなみに...
出勤時間=勤務時間+定時休憩時間
勤務時間=不在時間+就業時間
※不在時間とは自己都合で職場を離脱した時間のこと
就業時間=実働時間+手待時間
実働時間=直接作業時間+間接作業時間
※頭悪そうな箇条書きになってしまったけどメモ。テキストにある表を参考にするとよい。画像を貼りたかったが著作権的にアウトな気がするので断念。
※重要なのは【就業時間】について理解しておくことだと思う。勤務時間、出勤時間は就業時間に不在時間、定時休憩時間を加えたものだが、これらは直接労務費にも間接労務費にもならない時間だから、ダミーデータとして出てきそうな予感。
・就業時間の中に、危険作業時間と時間外作業時間は含まれている。
※資料の読み取りの際注意すべき
【財務会計論(理論)】
なんかめんどくさくてテキストパラパラ見てたら終わりました。ほぼ何もしてません。というか何もしてません。
明日から頑張ります。
【監査論】
内部統制とリスクアプローチについて学びました
・内部統制の目的、構成要素
4つの目的
①業務の有効性及び効率性
②財務報告の信頼性
③事業活動に関わる法令等の遵守
④資産の保全
4つの構成要素
❶統制環境
❷リスクの評価と対応
❸統制活動
❹情報と伝達
❺モニタリング
❻ITへの対応
※目的に関して
国際的な内部統制の枠組みにおいて、④は掲げられていない。そのため、国際監査基準をベースに作成されている監基報315でも明記されていない。
※構成要素に関して
❷の「リスクへの対応」と❻も国際的な内部統制の枠組みにおいては掲げられていない。
ひたすらつまらないですが覚えておきます。
・内部統制の有効性に関する監査証拠の位置付け
内部統制によって虚偽の発見、是正がされている部分は、重要な虚偽表示の有無を直接確認せずに運用評価手続によって内部統制の有効性を確認する。内部統制に依拠しない部分は実証手続きによって直接確認する。一つのアサーションを立証するために、運用評価手続、実証手続によって集めた監査証拠が十分かつ適切な監査証拠を構成する。(もちろん運用評価手続に依拠しないこともある)
・監査に関する内部統制
監査人は、財務報告の信頼性の確保に係る内部統制の中で、財務諸表の信頼性の確保に係る内部統制で重要性のあるものを検討する。
加えて、他の目的の内部統制でも、監査に関連するものは有効性を検討する。
・内部統制の不備
監査人が監査の過程で識別する内部統制の不備は、内部統制の整備及び運用が不適切で、財務諸表の虚偽表示が適時に防止または発見できない場合だけでなく、虚偽表示を適時に防止または発見するために必要な内部統制が存在しない場合も含まれる。
・監査リスクは平成14年改訂前は監査上の危険性と呼ばれていた
・監査リスクを許容可能な低い水準にするために、重要な虚偽表示リスクに応じて発見リスクを設定する(監査リスクと重要な虚偽表示リスクによって決定するので、発見リスクは高くすることも低くすることもある)
・固有リスクと統制リスクは被監査会社側のリスクであり、財務諸表監査とは独立して存在するものである。
・発見リスクは財務諸表項目レベル、財務諸表全体レベルいずれにおいても設定されるのかどうか考えてみる。
財務諸表全体レベルの重要な虚偽表示リスクは、虚偽表示が生じるアサーションを特定できない。したがって、どのアサーションに対してリスク対応手続きを実施すべきか明確でないため、実証手続を行うのではなく、【全般的な対応】を実施しなければならない。
発見リスクは実証手続の実施水準を決定づけるものである。そして、実証手続は、財務諸表項目レベルの重要な虚偽表示リスクに対応するために実施するものである。したがって、発見リスクは、財務諸表全体レベルでは設定されず、財務諸表項目レベルのみで設定されるものである。
【呟き】
とにかく殴り書きしたので文章が読みにくかったらごめんなさい。備忘録程度に書いてるので最悪自分がわかればいいんだけど。とりあえず今日は11時間程度勉強しました。ただ途中ちょっと集中力を欠いていたので実質9時間くらいかな。知らんけど。
全部は書ききれないけど、今日学んだことをこう毎日書いていると、少しずつ自分の成長を実感できてよい。
できるだけ続けたいですね。
以上です。ありがとうございました。