【財務会計論(理論)】
企業会計原則の一般原則
収益と費用
資産会計(無形固定資産,有形固定資産)
について勉強しました。
・保守主義の原則
通常の販売目的で保有する棚卸し資産の切り下げは、保守主義の原則の適用例ではない。棚卸資産の切り下げは背景に保守的な思考があるのは確かである。しかし、強制されるものであり、経営者に選択の余地がない。そのような会計処理は保守主義の原則に当てはまらない。
・単一性の原則
単一性の原則は、形式は異なってもよいが、実質的な内容は同一であることを求める原則である。
・重要性の原則
仮払金、仮受金、未決算等の勘定をB/S上で記載するには、その性質を示す適当な科目で表示しなければならない。
※経過勘定と異なり重要
・重要性の原則
親会社、子会社の株式など重要な科目は、特にその内容を示す科目をもって表示しなければならない。
※重要性の原則、明瞭性の原則と関連
・現金主義会計
現金収支額には増資、借入、配当金の支払いなど収益費用とは無関係なものも含まれている。よって、現金収支差額がそのまま期間利益となるわけではない。
・実現主義
実現の二要件
①企業外部の第三者に対する財貨の引き渡しまたは役務の提供
②その対価としての現金または現金同等物の受領
※現金同等物とは貨幣性資産のこと
※一般的に実現の二要件は販売の時点で充足されるので、実現主義は【販売基準】としても適用される。
・発生主義
費用は発生主義で認識する。
※一般に経済的価値の減少に先行して第三者との取引が存在するため、確実性客観性を具備しているから。
・P/L
受取利息と支払い利息は発生原因が異なるので、総額表示。
・リベートには収益認識に関する会計基準が適用
・資産
建設業や造船業などにおいて一年基準を適用してしまうと、業種の性質上固定資産になってしまうことが多い。したがって、正常営業循環基準を適用するのが望ましい。
・前払費用
一年基準で区分する必要性のある勘定科目は前払費用くらい。
※保険料を10年前払するときなど
※あくまで企業会計原則による定義
※為替予約の振り当て処理やセール&リースバック取引に出てくる長期前受収益は繰り延べ収益であり経過勘定ではない。
・流動固定分類
販売目的不動産は流動資産
・費用収益対応の原則
費用配分の原則により当期に配分された資産の取得原価は当期の発生費用となる。このうち、費用収益対応の原則により、当期の実現収益と対応するもののみが当期の期間費用となる。
・固定資産
有形固定資産とは、物理的形態をもち、通常の営業活動のために、長期にわたって使用または保有する資産をいう。
※営業活動以外の目的のために使用する場合投資その他の資産
※将来営業の用に供する目的をもって所有する資産(遊休施設,未稼働施設等)も固定資産に含める。
・自家建設、原価算入
自家建設の原価算入は【稼動前】
※費用収益対応の観点から
・資本的支出、収益的支出
資本的支出…有形固定資産の経済価値を高めるための支出、有形固定資産の耐用年数を延長させる支出
収益的支出…有形固定資産の能力を維持するための支出
・減価償却
企業会計原則は、一定の減価償却の方法によって配分することのみ求めているので、必ずしも事実に即している必要性はない。
・総合償却
総合償却の場合、平均耐用年数を用いるので、一個一個の資産の未償却残高はわからないので、除却の際に除却損を計上しない。平均耐用年数が到来しても、資産が残存している限り未償却残高も残存している、したがって、すべての資産が除却されるまで減価償却を行う。
・圧縮記帳
政策的な観点から「固定資産圧縮損」のような科目を計上するのは、適正な期間損益計算の見地からは問題がある。
・無形固定資産
借地権は土地を使える(借りられる)権利なので、実質的に土地を使えるようなもの→土地は減価償却を行わないので借地権も減価償却を行わないと理解しよう
以上です。ありがとうございました。